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441号(5月号) Consumer’s Eye(2013.3.1~2013.3.31)

リコール製品の重大事故で確認を呼びかけ

消費者庁は3月5日、昨年1月から今年1月までに火災などの重大事故を起こしたリコール製品の一覧、109件を公表した。今年2月に長崎市のグループホームで発生した火災死亡事故の火元がリコール対象製品の加湿器だったとみられることを受け、同庁が毎週公表している重大事故を改めてまとめたもの。109件のうち91件はエアコン、ガス風呂釜、電気コンロなどによる火災でリコール製品が原因と確認されている。リコール製品を使い続けると事故が発生する恐れがあるため、消費者に情報の確認を呼びかけている。

消費者庁リコールサイト

経口妊娠中絶薬の個人輸入に注意喚起

「ミフェプリストン」や「RU486」という国内で無承認医薬品の経口妊娠中絶薬をインターネット販売サイトから購入し代金を振り込んだが、業者と連絡が取れないなどという相談が寄せられていることを国民生活センターが3月7日、公表した。経口妊娠中絶薬は膣からの出血や重大な感染症などの健康被害を引き起こす恐れがある。医師の処方または指示書に基づき必要な手続きを行った場合に限り輸入可能で、個人輸入は制限されている。同センターは安易な個人輸入や使用は中止するよう消費者に注意を喚起した。

カラーコンタクトで目に障害

日本コンタクトレンズ学会は昨年7月から3カ月間、カラーコンタクトレンズを使って目の障害を負った事例が全国で395件あったとの調査結果を発表した。角膜の表面に細かい傷がつく「点状表層角膜症」や「角膜浸潤」が多く、重症の「角膜潰瘍」や視力障害が残る可能性のある症例もあった。若い女性の使用が圧倒的に多いが、買う前に眼科を受診せず、8割が通販、雑貨店、大型ディスカウントショップで購入していた。学会では①購入時には眼科医の診察を受ける②使用方法や期間を守る③定期検査を受ける④異常を感じたらすぐに眼科医の診察を受ける――ことを呼び掛けている。

被災地産の食品に根強い風評被害

東京電力福島第1原発事故により被災県産の農作物を中心に買い控えなどがみられるため、消費者庁は2月にインターネットで「風評被害に関する消費者意識の実態調査」を実施、3月11日、結果を発表した。調査対象は福島など被災県と3大都市圏に住む約5000人。「食品を買う時、産地を気にするか」という問いに「気にする」「どちらかといえば気にする」と答えた人は全体の68%、うち41%がその理由として「放射性物質の含まれていない食品を買いたいから」と答えた。全体の19%が「福島産の購入をためらう」、15%が「被災3県(福島県、宮城県、岩手県)産をためらう」と答えた。国が食品ごとに放射性物質の基準値を設け、流通している食品の安全性は保障されているが、根強い風評被害があることがうかがえる。

TDKに危害防止命令

長崎市のグループホーム火災で5人が死亡した火災事故。火元とみられる加湿器を製造していたTDKに対し経済産業省は3月13日、消費生活用製品安全法に基づく危害防止命令を出し、早期回収や再発防止の徹底を指示した。未回収品は約1万5000台。危害防止命令は石油温風機で死亡事故が起きた松下電器産業(現パナソニック)、ガス湯沸かし器で死亡事故が起きたパロマ工業(現パロマ)に次いで3例目。

昨年の自殺者3万人を下回る

1月発表の速報値から92人増え、確定値2万7858人。前年比9.1%減。15年ぶりに3万人を下回った。うつ病対策が奏功したのではないかという。内閣府、3月14日発表。

成年被後見人に選挙権の判決

成年後見人が付くと選挙権を失うとした公職選挙法の規定は憲法に違反するとして、ダウン症で知的障害のある女性が国を相手に選挙権があることの確認を求めた訴訟の判決が3月14日、東京地裁であった。「選挙権を制限するやむを得ない理由があるとは認められない。成年被後見人で投票能力のある人は少なからずおり、選挙権の行使能力を欠くわけではない。ノーマライゼーションという成年後見制度の趣旨に反し、国際的潮流にも反するなどとして、公職選挙法の規定を違法とする判決が出た。政府は27日、東京高裁に控訴した。

子供服の安全基準にJIS素案

子供服のフードやひもが遊具などに引っかかって窒息事故などを引き起こす事故を防ぐため、経済産業省の有識者委員会は3月21日までに子供服の安全性に関する日本工業規格(JIS)素案を取りまとめた。7歳未満を対象とした子供服について襟首部分のひもを禁止することなどが内容。2013年度にJIS原案作成委員会を設け規格内容を確定させる。

欠陥布団乾燥機の火災事故に賠償命令

布団乾燥機の欠陥で火災が起き、ナイジェリア男性が死亡した事件。遺族が製造物責任法に基づき販売元の電化製品製造販売会社「テスコム」(東京)に約1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は3月21日、焼損状況などを踏まえ、製品の欠陥による出火と認定し、約9200万円の支払いを同社に命じた。乾燥機は関連会社が輸入した中国製で同社のロゴが入っている。PL法上の「製造業者と誤認させるような表示をした者」に当たるとして製造物責任を問われる対象と判断された。

「買え買え詐欺」「架空請求」に注意喚起

国民生活センターは3月21日、劇場型の手口で投資商品などを勧誘する「買え買え詐欺」について、銀行振り込みではなく宅配便を使って他の商品と装わせて現金を送付させる手口が目立つとして、勧誘されても絶対に送らないよう注意を呼びかけた。28日、身に覚えのない料金を請求される架空請求のトラブルが2012年度、再び増加していると注意を呼びかけた。請求手段が、はがきから電子メールに変わり「総合情報サイト利用料」「モバイルコンテンツ利用料」「有料サイト利用料」などの名目での請求が多いという。業者と連絡を取ったり、1回支払ったりしてしまうと請求がエスカレートすることから、自ら連絡を取らないようアドバイスしている。

欠陥自転車による事故に賠償命令

台湾の自転車メーカーが製造したイタリアの自転車メーカー「ビアンキ」ブランドのクロスバイクの自転車で走行中、前輪がはずれ転倒し首から下が全麻痺となった男性が、自転車の輸入元「サイクルヨーロッパジャパン」(東京都)に製造物責任法に基づき総額約2億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3月25日、東京地裁であった。判決は自転車の欠陥を認定し、同社に約1億9000万円の支払いを命じた。

「日本の地域別将来推計人口」発表。

2040年の総人口は全都道府県で2010年の人口を下回る。総人口に占める65歳以上の割合が36%を超える。すべての都道府県で15~64歳の生産年齢人口が減少するなど。社会保障制度、インフラの見直しが今後の課題となる。国立社会保障・人口問題研究所、3月27日発表。

携帯解約金訴訟の高裁判決

携帯電話の2年割引プランを中途解約した利用者に解約金9975円を課す契約条項は消費者契約法に違反するとして、適格消費者団体「京都消費者契約ネットワーク」がKDDI(au)に解約金条項の差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が3月29日、大阪高裁であった。判決は解約条項の一部を無効として使用差し止めを認めた一審京都地裁判決の原告勝訴部分を取り消し、原告の請求を棄却した。原告は上告の方針。解約金を巡る同種訴訟では京都地裁(ソフトバンク)、大阪高裁(NTTドコモ)で条項を有効とする判決が出ている。

ファクス60万台を無償点検

ブラザー工業は3月29日、2000年9月から2005年11月まで製造・販売した家庭用ファクスで、猫が製品に乗って繰り返し排尿することにより発火に至ることがあるとして、約60万台を無償点検することを発表した。

くらしのことば

成年被後見人の選挙権

認知症や知的障害者、精神障害などで判断力が十分でない人を保護し、支援する成年後見制度。法定後見のうち後見と審判された人(成年被後見人)は公職選挙法11条1項1条で「選挙権を有しない」と定めている。保佐や補助、任意後見は対象外。同種訴訟は、さいたま、札幌、京都の3地裁でも起こされている。オーストリア、スウェーデン、カナダ、イギリス、オランダ、米国(8州)などでは選挙権が認められており、国際的にも潮流となる傾向にある。

 

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