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448号(1月号)Consumer’s Eye(2013.11.1~2013.11.30)

関電が節電を呼びかけ

関西電力は今冬の節電について、明確な数値目標を設けず節電を要請すると11月1日、発表した。関電管内では東日本大震災後で初めて原発が稼働しない冬の需要期を迎える。火力発電所のフル稼働や他の電力会社からの融通を増やして最低限の供給力を確保できる見通し。2010年度の冬に比べ3.8%減が節電の目安になるという。

メニュー偽装拡大へ

阪急阪神ホテルズ(大阪市)をきっかけにした食材偽装問題。近畿日本鉄道系のホテル・旅館運営子会社2社が運営する「奈良万葉若草の宿三笠」(ミシュラン関西掲載)ではブラジル産鶏肉などを大和鶏肉と表示するなどの不適切な表示に加え、「和牛ステーキ」として出していた豪州産牛肉の成型肉がアレルギー物質の乳や大豆、小麦を含んでいたにもかかわらず表記せず、アレルギーを申告した客には飛騨牛を提供していたことがわかった。6日、三笠を運営する近鉄旅館システムズ社長が引責辞任を発表した。その後、近鉄系ホテル、ホテル京阪、京都タワーホテル、東急ホテルズ、リーガロイヤルホテル、ホテルオークラ等々で牛脂を注入した肉を「牛肉ステーキ」などとするメニューの偽装が連日わかった。また「高島屋」「大丸松坂屋」「東武」「東急」「三越伊勢丹」など大手百貨店でも入居している飲食店や惣菜店での偽装表示がわかった。消費者庁は11日、阪神阪急ホテルズとグループ会社が運営する「ザ・リッツ・カールトン大阪」に対し景品表示法違反(優良誤認)の疑いで立ち入り検査、12日「奈良万葉若草の宿三笠」に立ち入り検査に入った。同庁は阪急阪神ホテルズなど3社に景品表示法違反(優良誤認)で年内に「措置命令」を出す方針。12日、農林水産省は外食関係15団体に対し、各団体の加盟する企業で食品表示に問題がある場合は即時に是正に取り組むよう要請した。消費者庁は景品表示法を改正し、都道府県も違反業者に迅速に「措置命令」を出せるようにする検討を始めた。景品表示法改正法案を来年の通常国会に提出することを目指すとのこと。

保冷管理不備が発覚

日本郵政グループの日本郵便は11月6日、冷蔵輸送サービス「チルドゆうパック」で、荷物の一部が常温のまま配達されていたなど温度管理に不備があったことを発表した。9月末までの半年間で22件の苦情があったという。27日、集配や窓口引き受けを担当する郵便局4835局の約13%にあたる650局で保冷バッグ内の温度が決められた温度より高かった例があったと発表した。17日、佐川急便の低温輸送サービス「飛脚クール」で常温のまま荷物を届けていたケースがあることが分かった。29日、全国780の営業店などのうち約3割にあたる228カ所で温度管理に不備があったという調査結果を発表した。生鮮食品が傷むなど顧客への賠償に応じたケースは今年3月から9月までの間に891件にのぼった。すでに問題の発覚したヤマト運輸を含め宅配便の大手3社すべてで同じ問題が明らかになった。

安愚楽牧場 初の提訴

「和牛オーナー制度」が行き詰まり経営破綻した「安愚楽牧場」(栃木県)の出資者9人が「うそを言って勧誘した」などとして関連会社3社と役員ら29人を相手取り、約1億6600万円の損害賠償を求め11月7日、大阪地裁に提訴した。安愚楽牧場は2011年に経営破綻し負債総額は約4200億円。旧経営陣3人は特定商品預託法違反容疑で逮捕され2人は同罪で起訴されたが、各地の被害者が告訴した詐欺容疑は不起訴処分になった。原告らは民事での争いで全容解明を求めている。

トランス脂肪酸を米が禁止

米食品医薬品局(FDA)は11月7日、一部の菓子やマーガリン、揚げ物油として使われるショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸の使用を段階的に禁止する方針を発表した。今後60日間の意見聴取期間を経て詳細を決める。FDAによるとトランス脂肪酸は血中悪玉コレステロールを増加させ、心臓疾患のリスクを高めるという。内閣府の食品安全委員会によると日本人の摂取量は1日当たり約0.4~1.7グラム。世界保健機関(WHO)の勧告基準の1%を下回る。消費者庁は2015年の春に施行をめざす食品表示法でトランス脂肪酸の含有量表示を義務づけるかどうか検討中とのこと。

優勝セールで不当表示

インターネット上のショッピングモール「楽天市場」。11月3日から7日まで行ったプロ野球楽天の日本一記念セールで、不当な価格表示が発覚し、同社が11日に調査結果を公表した。17店舗が楽天の審査を経ず、1045商品について元の価格を引き上げ、大幅に値引きしたように見せた表示を行っていたことがわかった。同社は17店に対し1カ月間の出店停止、購入者に相当額を現金もしくはポイントで補てん措置をするとのこと。

純米酒に醸造アルコール混ぜる

「富久娘酒造」(神戸市)は11月11日、純米酒に醸造アルコールを混ぜたり、吟醸酒の原料に規格外のコメを使用したりしていたことを明らかにした。今年10月以前に製造した38銘柄49品目を自主回収する。

消費者委員会が「不招請勧誘の禁止」維持の意見を提出

長年にわたって多くの深刻な消費者被害を出してきた商品先物取引。2011年1月、勧誘を望まない顧客に電話や訪問で売り込むことを禁じる「不招請勧誘の禁止」が導入され、苦情件数が減少し、一定の効果を上げている。2014年春から施行される改正金融商品取引法では証券・金融・商品を横断的に一括して取り扱う総合取引所が設けられ、現在金融庁、経済産業省、農林水産省の3省庁が政令の内容を検討している。同法改正により一部の総合取引所で行われる商品取引については、不招請勧誘禁止規制が及ばなくなることから、消費者委員会は11月12日、引き続き禁止を維持するよう求める「商品先物取引における不招請勧誘禁止規制に関する意見」を3省庁に提出した。日本弁護士連合会や消費者機構日本、全国消費生活相談員協会など20を超す団体が相次いで同様の反対意見を表明している。

施工ミスが発覚

大手住宅メーカー「ミサワホーム」が北海道、広島、岡山など9道県で販売した木造住宅1619件に、屋根裏や壁の強度を補う石膏ボードを設置していない施工不備の可能性があったことを11月15日発表した。同メーカーによると不備があったのは「木質パネル住宅」。工法や素材で国の認定を受けている。定められた施工マニュアルが順守されず、施行業者への指示が徹底されていなかったことが原因とみられる。

古い灯油に注意を

国民生活センターは11月21日、不良灯油を使ったことが原因とみられる石油ストーブやファンヒーターの故障や異常の相談が9月末までの5年間に123件、消費生活センターに寄せられていることから注意を喚起した。灯油は保管時、太陽光や熱による変質、水やごみなどの混入で不良灯油になることがある。石油暖房機器に不良灯油を使用すると、少量でも刺激臭のある煙が出たり、場合によっては緊急消火ができなくなったりして重大事故につながる恐れがある。

コメ政策を転換

政府の農林水産業・地域の活力創造本部(本部長・安倍晋三首相)は11月26日、国が農家ごとに主食米の生産量を割り当てて価格を維持する生産調整(減反)を5年後の2018年をめどに廃止する方針を正式に決定した。1970年から40年以上続いてきたコメ政策を転換。生産者や農業団体が需要に応じた生産量を判断する仕組みに移行する。コメ生産を自由競争にすることで、コメ農家の規模の拡大による生産性向上や、中食・外食向けの業務用米など需要に応じた多様な品種の生産を促す。

化粧品の副作用報告を強化

カネボウ化粧品の白斑問題。2年前に使用者から指摘があったにもかかわらず対策を取らなかったことが被害拡大の一因とされることから、厚生労働省は11月27日、医薬部外品や化粧品の副作用報告制度を強化することを決めた。死亡や障害などの重い副作用、治療に30日以上かかる症例が報告対象。製造販売業者に国への報告を義務づける。違反すれば業務停止など行政処分の対象となる。薬事法の施行規則を改正し、来年度からの導入を目指す。

くらしのことば

コメ政策の転換

農家が自主的に生産量を決める仕組み。減反補助金(定額部分)を2014年度から10アール当たり年7500円に半減し、18年度に廃止。主食米から飼料用米の生産にシフトを促す。14年度に新たな「日本型直接支払い」を創設。飼料用米への転換補助金は現在10アール当たり年8万円を最大年10万5000円に増額するなど。減反政策は戦時中にできた食糧管理制度に基づき、主食のコメの生産・流通に国が責任を持つという考えが根本にあった。

 

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