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451号(5月号)Consumer’s Eye(2014.3.1~2014.3.31)

電気事業法改正案が閣議決定

各家庭が電力会社を選択できるようにする電気事業法改正案を政府が2月28日、閣議決定した。今国会での成立を目指す。実現すれば、2016年から電力の小売りが自由化となり、通信会社やガス会社、商社などが新規参入を検討している。

ビットコイン取引所マウントゴックス社が破綻

インターネット上の仮想通貨ビットコインの問題。取引サイトを運営するマウントゴックス社(東京)が2月28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理されたと発表した。社長は記者会見で、顧客からの預り金が最大約28億円不足しているほか、顧客分75万ビットコインと自社保有分10万ビットコイン、金額にして114億円相当(破綻前の同社の最終レート)が消失したことを明らかにした。同社によると、利用者は約12万7000人(うち日本人約1000人)とみられる。政府はビットコインについて、3月18日の閣議で2回目の見解をまとめた。ビットコインは通貨ではないが、モノか電磁的記録かは明確にしていない。銀行での売買仲介は禁止。銀行業務に至らない範囲で購入することは可能。売買益に課税、消費税の対象。所管する法令や省庁はまだない。同日、米カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とするビットコイン取引所「Kraken(クラケン)」の運営企業が日本人向けサービスを充実させ、日本進出を計画していることがわかった。3月20日、マウントゴックス社は消失していた85万ビットコインのうち、20万ビットコインが、以前使っていたネット上の保管場所で見つかったと発表した。

ネット接続の契約トラブル多発

インターネット接続やスマートフォンなど通信サービスに関するトラブルが増えているとして、国民生活センターは3月7日、料金や解約条件を十分確認した後で契約するように注意喚起した。通信サービスに関する相談は年々増加し、13年度も2月中旬までに3万9973件に上り、過去最多だった12年度を上回っている。「契約した覚えがない別料金のサポートサービスの契約を結ばされた」「通信状況が広告通りではなく、解約を申し出たら、解約料を請求された」など、契約や解約に関するトラブルが多い。ネット接続・回線事業者から勧誘を受けた業者が、さらに別の業者に委託するなど代理店の構造が多層化していることがトラブル増加の背景にあると、国民生活センターは分析。電気通信事業法にはクリーング・オフの規定がなく、口頭説明だけで勧誘できるため、消費者保護の規定を盛り込むように総務省に要望した。総務省は、有識者による研究会でクーリング・オフ導入などの検討を進め、夏までに中間報告をまとめる。15年度の通常国会に電気通信事業法改正案を提出する方針。

消費者安全法改正案が閣議決定

政府は3月11日、悪質業者による高齢者の被害防止策を盛り込んだ消費者安全法改正案を閣議決定した。高齢者を見守る「地域協議会」を新たに設置し、悪質な投資勧誘業者から回収した被害者リストや国民生活センターが管理する相談情報を同協議会に提供する。また、消費生活相談員の国家資格化のための制度も盛り込む。改正消費者安全法は成立後2年以内に施行予定。

景品表示法改正案が閣議決定

外食メニューなどの不当表示の規制を強化する景品表示法改正案を政府は3月11日に閣議決定した。ホテルやレストランで相次いだ食材虚偽表示問題を受け、事業者に不当表示をやめさせる措置を命じる権限を都道府県にも与え、消費者庁が他省庁にも調査を委任できるようにする。検討中の課徴金制度の導入は、改正法施行後1年以内に必要な措置を講じるとした。改正景品表示法は成立後半年以内に施行予定。

特定保健用食品の不適切表示に自主点検を要請

健康食品会社の日本サプリメント(大阪市)が販売する特定保健用食品(トクホ)「ペプチド茶」など4種類の商品で「摂取上の注意」の表示が届け出内容と異なっていた。また、3月4日にリニューアル商品発売を予定していたキリンビバレッジ(東京都)のトクホの炭酸飲料「メッツコーラ」に日本語商品名の表示漏れがあったことも判明。表示不備が相次いだため、消費者庁は3月12日、業界団体に自主点検を求めると発表した。

悪質商法・誇大広告などによる消費者被害6兆円

2013年の商品の欠陥や悪質商法などによる消費者被害額が約6兆円に上ったとする推計を、3月17日消費者庁が公表した。13年の国内総生産(GDP)478兆円の1.2%に相当する。消費者庁は「経済活動では無視できない規模」と分析している。被害に遭ったのは13人に1人の割合で、平均被害額は約59万円。

景気「緩やかに回復」維持

政府は3月17日、3月の月例経済報告で景気の基調を「緩やかに回復している」として、2カ月連続で基調判断を据え置いた。「消費税率引き上げに伴う駆け込み需要が強まっている」と付け加え、増税後の4月からの需要減少への警戒感を含ませた。

ベビーシッター利用について注意喚起

3月17日に起きたベビーシッターを名乗る男性の自宅から男児が遺体で発見されたという事件を受け、厚生労働省は19日、ベビーシッターなどを利用するときの留意点を公表した。利用の際には、事業者の情報を収集する、事前にベビーシッターと面接して信頼に足る人物かどうか確認するなどと、注意を呼びかけた。消費者庁も24日、子どもの事故に関する情報等のメール配信サービス「子ども安全メール」でベビーシッター本人や事業者が信頼できるか事前に確認するよう注意喚起した。

ベビーカー優先マーク決定

国土交通省は3月26日、ベビーカーを折りたたまずに使うことができる優先スペースを示す「ベビーカーマーク」を公表した。利用者から「ベビーカーが周囲から邪魔だと思われ、肩身が狭い」という声があがっている一方、「ベビーカーをぶつけられた」という苦情も増えており、これらのトラブルを解消するため、利用しやすい環境をつくるのが目的。鉄道会社や百貨店などの商業施設にマークの導入を呼びかける。斜線を引いたベビーカー禁止マークも作成。転倒事故を防ぐためにエスカレーターなどに掲示し、利用時はベビーカーを折りたたむことを求める。

高齢消費者への悪質電話、対策モデル事業の実施結果

消費者庁が2013年9月末から14年2月末までの5カ月間、5地域において合計522世帯を対象に実施。定期的に電話で問い合わせ・注意を促す見守りを行い、そのうち238世帯で通話録音装置を設置。対象世帯での電話をきっかけとする被害は発生しなかった。また、対象世帯へのアンケートでは、実施前に比べて約4分の3の対象者で不審電話の回数が減少し、約95%が電話による見守りが安心感につながったと回答、通話記録を事前に警告する機能がある装置を設置した世帯では、悪質な電話が大幅に減少し、約96%がその装置の設置が安心感につながったと回答した。消費者庁はこのモデル事業の結果を分析、検証して地方公共団体向けに対策実施の手引を作成、全国での取り組みの改善、高度化を促し、被害の防止を図る。3月26日公表。

不正アクセス過去最多、パスワードの自衛策を

他人のIDやパスワードを悪用してインターネットに接続する不正アクセスの被害は2013年2951件で過去最多で、前年の2.4倍に急増したことが3月27日、警察庁のまとめでわかった。このうち、インターネットバンキングの不正送金が1325件(45%)と、前年の10倍以上も増えた。不正アクセス禁止法により、全国の警察が摘発したのは980件で、利用者のパスワード設定の甘さにつけ込んだとみられるものが8割を占める。パスワードの設定について警察庁は、「安易な数字の並びにしない。定期的に変える。複数のサイトで使い回さない」などの自衛策を呼びかけている。

空間除菌グッズ根拠なし17社に措置命令

二酸化塩素を発生させて、除菌・消臭ができるとうたった空間除菌グッズ。「部屋に置くだけ」「首からぶら下げるだけ」で効果があると表示していたが、その効果を裏付ける根拠がないとして、消費者庁は3月27日、景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして、販売元の製薬会社など17社に表示変更などを求める措置命令を出した。消費者庁は17社に根拠を示すように求め、実験結果などの提出を受けた。しかし、密閉空間などでの結果であり、人の出入りや換気をする部屋では十分な裏付けとは認められないと判断した。対象は、据え置き型が大幸薬品(大阪市)の「クレベリンゲル」など10商品。携帯型が中京医薬品(愛知県半田市)の「クイックシールドエアーマスク」など15商品。

くらしのことば

消費税転嫁対策特別措置法

 中小企業・小規模事業者が納入する際、大規模小売事業者などが、減額や買いたたきにより消費税分の上乗せを拒否することを禁止する法律。消費税の転嫁を阻害する表示として、「消費税還元セール」など「消費税」「増税」といった文言を含むセール広告も禁止している。増税との関連が薄い「春の生活応援セール」や「3%値下げ」などの表示は容認する。総額表示義務に特例を設け、「税抜き」価格の表示を認めている。2013年6月成立。2013年10月施行、2017年3月までの時限立法。

 

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