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456号(11月号)Consumer’s Eye(2014.8.29~2014.9.30)

実収入減と物価上昇で7月消費支出5.9%減

総務省は8月29日、家計調査を発表。一世帯(2人以上)当たりの実質消費支出が前年同月比5.9%減と4カ月連続で減少し、消費税増税後、消費低迷が長引いていることが鮮明になった。実収入は2人以上の勤労者世帯で実質6.2%減り、10カ月連続で減少している。同日発表された7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比3.3%上昇の103.5となり、こちらは14カ月連続で上昇。エネルギー価格の上昇と消費税増税の影響が物価指数を押し上げている。物価上昇に、実収入の減少というダブルパンチで、景気回復のカギとなる消費増とはいかない現実が浮き彫りになった。

贈答用「飛騨牛」偽装

一般の和牛を「岐阜県産飛騨牛」などと虚偽表示して販売していたとして、農林水産省は8月29日、食肉加工販売「萬野畜産」(大阪府守口市)に対し、JAS法に基づく表示の是正を指導したと発表した。偽装は7年間にわたり、阪神百貨店や近鉄百貨店など8社を通じて、中元や歳暮用として売られていた。同社は2007年6月~今年5月までの間に、岐阜県以外の35都道府県産の黒毛和牛を「飛騨牛」と表示して122商品(約16トン)を販売。「三重県産」と偽った30商品(約1.9トン)も販売していた。
偽装の発覚を免れるために、表示義務のある牛の個体識別番号を書き換えており、農林水産省は牛トレーサビリティー法に基づく是正勧告も行った。9月5日には日本郵便から、北陸、東海、近畿の13府県の郵便局に置いたカタログにも産地偽装された商品が含まれていたという発表があった。

危険ドラッグ販売サイト削除

インターネット上で危険ドラッグが販売されている問題について、警視庁はプロバイダーやサイト管理者に削除要請を始めた。8月29日の時点では、削除要請した29サイトのうち、10サイトが応じて閉鎖した。警察の要請で、危険ドラッグの販売サイトが一斉に削除されるのは全国で初めて。プロバイダー業界団体は捜査機関からの要請があれば、削除する方針を示している。

デング熱の国内感染拡大

代々木公園(東京都)で8月末に発生したデング熱の感染拡大問題。デングウイルスを保有する蚊が同公園の広範囲にわたって生息していたことが判明し、9月4日、東京都は公園の大部分を閉鎖した。デング熱の国内感染者は全国に広がり、厚生労働省の19日発表によると17都道府県で141人の感染が確認されている。

ノンアルコール飲料、トクホ許可へ

消費者委員会は8月、「未成年者の飲酒の入り口となる懸念が払拭できない」として、特定保健用食品(トクホ)の申請があったノンアルコール飲料について不適切とした。新聞報道では、消費者庁はこの答申を覆し、表示を許可する方針を固めたと伝えたが、板東久美子消費者庁長官は10日の会見で、結論は決まっていないと述べた。

NHK受信料の時効は5年

NHKが受信料の滞納分を何年さかのぼって請求できるかが争われた訴訟の上告審判決。最高裁第二小法廷は9月5日、「請求権が消滅する時効は5年」とする初判断を示し、「消滅時効は10年」とするNHK側の上告を退けた。受信料を家賃などと同じ定期的な金銭債権(時効5年)とするか、一般的な債権(10年)とするか、どちらと考えるかが争点となった。NHKによると、高裁などでこれまで確定した判決109件中、101件が「時効は5年」と判断していた。最高裁の判断が示されたことで、今後、5年以上前の受信料の滞納分の徴収が難しくなる。

認知症の消費相談1万件超

認知症などで判断能力が低下した60代以上の消費者トラブル相談が、2013年度、全国で1万1499件となり、初めて1万件を超えた。健康食品の送り付け商法が急増。80代以上の相談が全体の7割を占める。相談の約8割は家族からで、本人が被害に気付いていないケースもある。国民生活センター9月11日発表。

購入10年以上でPL法対象外121件

製造物責任(PL)法は、製品事故の被害について、欠陥の存在が証明されればメーカーが賠償責任を負うと定めている。しかし、購入から10年以上たつと対象外となる。
製品の欠陥を理由に、2005年以降にメーカーや輸入業者が実施した回収(リコール)のうち、消費者が購入してから10年以上経過しているため、仮に事故が起きていたとしても製造物責任(PL)法の対象とならないケースが121件あったことが、民間団体の調査により9月13日に明らかになった。専門家は「欠陥製品の事故なのに、PL法で救済されないケースが含まれている可能性がある。賠償を認める期間を延ばすなどの法改正が必要だ」と指摘している。

火災保険、最長10年に

自然災害の増加とともに、保険期間10年以上の火災保険を引き受けたときのリスク予測が難しくなっているという理由から、大手損害保険3社は来年10月以降、保険期間が10年を超える一般住宅向け火災保険の販売を停止する方針を決めた。
現在、住宅ローンを組んで住居を購入する人向けに、最長で期間36年の火災保険を販売しているが、来年10月以降、契約期間は最長10年となる。火災保険は通常、契約期間が長い方が1年当たりの保険料が割安になる。来年10月以降、長期契約したい人にとっては従来に比べ、保険料が割高になる可能性がある。なお、すでに契約済みの長期の保険は維持される。

原野商法詐欺の二次被害13億円超

原野商法の被害者らに架空の土地売却話を持ちかけ、現金をだまし取ったとされる詐欺事件。奈良県警は9月15日、不動産会社「未来土地コーポレーション」(大阪市)の実質的経営者ら4人を詐欺容疑などで逮捕した。被害総額は27都道府県で約5000人分の計約13億6600万円と判明。

スマホ契約 新ルールの見通し

総務省は9月18日、スマートフォンや携帯電話を一定期間なら解約できる新ルール(初期契約解除ルール)の内容を明らかにした。対象は携帯電話会社との通信契約にとどめ、端末代金を外しており、解約しても端末が手元に残り、代金を払わなければならない場合がある。新ルール導入によりクーリング・オフ制度の導入は見送られることとなる。電気通信事業法の改正案として来年の通常国会に提出される見通し。

道の駅で誤って毒キノコ販売

滋賀県高島市朽木市場の道の駅「くつき新本陣」で9月20日に販売されたキノコのパックに、毒キノコのツキヨタケが混入しており、購入者と出荷者の知人が腹痛などの食中毒症状を訴えた。症状は軽いという。
出荷者がヒラタケのつもりで採って道の駅に持ち込み、山菜類として12パックを販売。全て売れていたが、道の駅が自主回収した。滋賀県9月21日発表。

JAL顧客情報流出 最大75万件

JALマイレージ会員の顧客情報が流出した可能性があると9月24日、日本航空が発表した。個人情報を管理するコンピューターシステムに不正なアクセスがあり、被害は最大で約75万件に上るという。流出の恐れがあるのは、会員の氏名、生年月日、住所など。クレジットカード番号や会員のパスワードの漏洩は確認されていない。

エア・ドゥ整備期限超過

北海道を拠点とする航空会社「エア・ドゥ」(札幌市)は9月26日、ジェット機3機の整備期限を最大4カ月にわたって超過していたことを発表した。整備期限を超過したのは、羽田-新千歳間などの路線で運航したジェット機3機。整備計画担当の社員が期限の時期に気付かず、ミス発覚を恐れて整備記録を改ざんしていたという。運航中の不具合やトラブルなどにはつながらなかったが、国土交通省は同社を厳重注意。事態が発覚しなかった原因を再調査したうえで、再発防止策を報告することを求めた。

水俣病救済外れ 19人提訴

水俣病の症状を訴えながら、被害者救済法に基づく一時金の支給などを受けられなかったとして、大阪、兵庫、愛知など6府県の19人が9月29日、国と熊本県、原因企業チッソに対し、1人450万円の損害賠償を求めて、大阪地裁に提訴した。同様の訴訟は熊本地裁や東京地裁でも起こされている。今回の提訴で原告は計647人となった。

くらしのことば

ワンタイムパスワード

 パスワードを表示する小型端末やスマートフォン用アプリを用い、1回限りのパスワードを示すワンタイムパスワード。大手銀行などが、インターネットバンキングの不正送金対策の切り札として導入した。従来の主なウイルスは、銀行の偽サイトを表示し、利用者が入力したIDやパスワードを盗み取る手口だったため、ワンタイムパスワードが有効だった。しかし、新型ウイルスには通じず、今春、ワンタイムパスワードを利用する顧客が被害に遭った。最新のウイルス対策ソフトの使用やネット閲覧などに使うソフトの最新版への更新など、利用者にも自己防衛策が求められる。
 インターネットバンキング利用者のIDなどが盗まれ、口座から現金が不正送金される被害が、今年上半期(1~6月)は約18億5200万円に上り、過去最悪だった昨年の年間被害額(約14億600万円)をすでに超えている。警察庁9月4日まとめ。

 

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