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464号(9月号)Consumer’s Eye(2015.6.1~2015.7.31)

年金個人情報125万件流出

日本年金機構は6月1日、年金に関する個人情報が計125万件流出したと発表した。流出した情報は、基礎年金番号、氏名、生年月日、住所の4種類。電子メールのウイルスが入った添付ファイルを職員が開封したことで不正アクセスを受けたという。情報を保存する際に必要なパスワード設定が徹底されていなかったうえ、不正通信の確認後も適切な対応がとられず、被害が広がった。

神奈川県では70歳代女性が、年金機構職員をかたる男らに「情報が流出している」と告げられてキャッシュカードを渡し、300万円だまし取られる被害が発生した。日本年金機構と消費者庁、国民生活センターは、同機構から直接個人に電話連絡はしないとして、不審な連絡があれば年金事務所の窓口や電話で相談するよう、注意を呼びかけた。

まつ毛エクステンションの危害4人に1人

まつ毛に接着剤で人工毛をつける「まつ毛エクステンション」について、国民生活センターは6月4日、目やその周辺に危害が起きていると注意を呼びかけた。今年3月に同センターが過去1年間に施術を受けた女性 1000人にアンケートを行ったところ、250人が目やその周辺に痛みや違和感など何らかの健康被害を経験していた。施術者の知識や技術の不足、接着剤の成分などが原因とみられる。危害情報は2010~14年度の5年間に599件寄せられており、毎年100件以上で推移している。同センターは、施術前に十分な説明を受け、異常を感じたら直ちに医療機関を受診し、危害を受けたら情報提供をしてほしいとしている。

向精神薬をネットで販売

向精神薬をインターネット上で不正に販売したとして、兵庫県警は6月10日、55才の女を麻薬及び向精神薬取締法違反(営利目的譲渡)容疑で逮捕した。県警は関係先から向精神薬など約2万錠を押収。自己負担なく医療を受けられる生活保護受給者から薬を仕入れ、ネットを通じて全国に転売していたとみられる。

武田薬品工業に業務改善命令

降圧剤ブロプレスの広告が医薬品医療機器法(旧薬事法)で禁じる誇大広告に当たるとして、厚生労働省は6月12日、武田薬品工業(大阪市)に業務改善命令を出した。同社は医学誌の広告で、統計的な有意差がないにもかかわらず、ブロプレスを服用した方が脳卒中の発症率が低いことを強調していた。厚労省は、同社に広告の審査体制の強化や、再発防止教育の充実などを指示、1カ月以内の改善計画書提出を求めた。厚労省によると誇大広告での行政処分は初めて

IP電話乗っ取り被害多発

インターネット回線を利用したIP電話が乗っ取られ、利用者に多額の国際電話料金が請求される被害が増えていると総務省は6月12日、注意を呼びかけた。2014年度の被害は、NTT東日本と西日本が確認しただけで100件以上あった。アフリカのシエラレオネなどへの国際電話に使われ、1カ月に255万円請求された例もある。7月6日、両社は、IP電話の利用者が国際電話の停止を求め、実際に止まるまでに発生した被害について、料金相当額を負担すると発表した。総務省は7月7日、通信業界団体に対し、不正な国際電話の架電先となっている国への全回線を遮断するなどの対策をとるよう要請した。

SNSの消費者トラブル最多

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が絡む消費者トラブルが急増している。2014年度に全国の消費生活センターに寄せられた相談は過去最多の7370件に上ったと、消費者庁が6月13日に明らかにした。相談内容は「SNSで知り合った相手から出会い系サイトへ誘導された」「知人だと思った相手が成り済ましだった」など。消費者庁と国民生活センターは、スマートフォンやタブレット端末が普及して不慣れな人がトラブルに巻き込まれやすくなっていると分析。若年層だけでなく幅広い年代に被害が広がっていると注意を呼びかけた。

食中毒、鶏ユッケが原因?

鶏ユッケなどを食べた33人が腹痛や下痢、発熱を訴え、うち3人からカンピロバクター菌が検出されるという食中毒が「炭火焼鳥DINING門」(大阪府堺市)で発生したと6月16日、堺市保健所が発表した。重症者はいないという。牛や豚の生食での提供には法規制があるが、鶏肉の生食についてはない。

「お金を浄化して返す」と1500万円詐欺で逮捕

開運ブレスレットを無料で贈呈するとダイレクトメールを送り、申し込んだ女性に「財産を浄化する」と持ちかけ現金1500万円をだまし取ったとして、大阪府警は6月16日、アクセサリー販売会社「幸来屋」(大阪市)社長ら3人を詐欺容疑で逮捕した。3人は宗教団体をかたってブレスレットの購入者に祈とうを行う霊感商法を展開していたとみられる。

社債購入話で1億6500万円詐欺被害

架空の社債購入名目で大津市の70歳代女性が約1億 6500万円をだまし取られたことがわかった。電気工事会社のパンフレットが女性宅に届き、投資会社の社員を名乗る男から電話で「その会社の社債を購入すれば4倍で買い取る」などと告げられ、女性は数回にわたり現金を手渡すなどしたという。6月18日、滋賀県警発表。

うその副業あっせん詐欺で逮捕

副業あっせんを装いトラブル解決料などの名目で現金をだまし取ったとして、広島、福岡、鹿児島の3県警は6月18日、男9人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。インターネット上に設けた架空の副業あっせんサイトに申し込んだ女子大学生に対し、登録料やトラブル解決料として250万を振り込ませていた疑い。全国の約1500人が約5億円の被害にあったとみられる。

スポーツ用自転車による事故に注意

スピードが出やすいスポーツ用自転車の事故が目立っている。国民生活センターは6月18日、スポーツ用自転車は、危害が発生するとその他の自転車よりも重症化する傾向があると注意を呼びかけた。同センターはスポーツ用自転車の構造と使用方法をよく理解し、定期的な点検整備をするようにとしている。

2015年版「消費者白書」

2015年版「消費者白書」が6月19日、閣議決定された。白書は、インターネット通販をめぐる海外が絡む相談が増加傾向にあり、消費者問題がグローバル化していると指摘した。14年度に全国の消費生活センターに寄せられた相談は、前年度より約4000件多い約94
4000件で、2年連続で増加した。内容別でみると、子どもや高齢者を含めて幅広い年齢層にスマートフォンが普及したことを背景に、インターネット通販やデジタルコンテンツ利用などの「運輸・通信サービス」関連が約27万件と最も多かった。年齢別では、65歳以上の高齢者からの相談が約26万件と約27万件だった13年度を下回った。「健康食品の送り付け商法」に関する相談が減ったためとみられる。白書は、相談件数は依然として高水準にあり、高齢者への見守りの強化が重要としている。

老人施設入居権詐欺が急増

老人ホームなどの入居権をめぐって現金をだまし取る特殊詐欺被害が急増していることが6月20日、明らかになった。国民生活センターによると相談件数は、2010年度の7件から14年度には87倍の608件に増加。同センターは、不審な電話はすぐ切り、消費生活センターに連絡するよう注意を呼びかけている。

エアコン火災注意喚起

エアコンの火災を伴う事故が2009~13年度の5年間で272件報告されていると6月25日、製品評価技術基盤機構(NITE)が公表した。電線の芯をねじって接続するなどの不適切な接続による異常発熱・発火、エアコンの室内機に残った洗浄液などの液体などが原因の発火事故がともに35件と最も多かった。同機構は、電源コードは改造や不適切な修理、接続をしないで、洗浄は購入店またはメーカーの修理窓口に相談するよう、注意を呼びかけた。

ドラム式洗濯機で死亡事故

7歳の男児がドラム式洗濯乾燥機の中に閉じ込められ死亡する事故があったことが、6月25日に明らかになった。ドラム式のふたは低い位置にあり子どもが入ることができるが、内側から開かない仕組みのものが多い。海外でもドラム式洗濯機で子どもが死亡する事故が起きており、消費者庁は使っていないときでも子どもが勝手に入らないように洗濯機のふたを閉め、チャイルドロックなどを活用するよう注意を呼びかけている。

エスカレーターに「転落防止板」を消費者事故調が最終報告書

消費者安全調査委員会(消費者事故調)は6月26日、2009年に起きたエスカレーター転落死亡事故についての最終報告書をまとめた。コンピューターによるシミュレーションを行ったところ、人の体が可動式の手すりに触れると持ち上がって転落につながる危険性があることを確認。再発防止策として、不用意に手すりに触れるのを防ぐ「誘導手すり」やエスカレーターの側面を高く囲う「転落防止板」の設置が有効と提言した。

ネット販売の偽「母乳」に細菌

インターネットで「新鮮な母乳」 とうたって販売されている商品に偽物があり、多数の細菌が確認されたとの報道を受け、厚生労働省と消費者庁は7月3日、衛生管理の状況が不明な母乳を赤ちゃんに飲ませるのは感染症などのリスクがあると注意を呼びかけた。また、母乳を通じて感染する可能性がある病原体の例としてエイズウイルス(HIV)、白血病ウイルス(HTLV-1)を挙げた。

消費者委員会美容医療HP規制を建議

美容医療の効果や安全性に関して虚偽や誇大な内容が目立つとして、消費者委員会は7月7日、医療機関のホームページを規制できるよう関係法令の改正などを求める建議書を厚生労働省に提出した。2011年にも同様の建議をしているが、その後もトラブルに関する相談が増え、14年度には約2600件に上っている。

走行距離改ざんで逮捕

輸入車の走行距離を改ざんし不正競争防止法に違反(誤認惹起)したとして、大阪府警は7月8日、和歌山県の計器修理業の男を逮捕した。実際は約186000キロあった走行距離を約35000キロに巻き戻していた。全国の中古車販売会社など約100社から依頼を受け、宅配便で送られてきた走行距離メーターのデータをパソコンを使って改ざんしていたという。

携帯「2年縛り」見直し要請

2年ごとにある更新期間中に解約しないと高額の解約金を課す「2年縛り」について、利用者を不当に縛り選択肢を狭めているとして、総務省は7月16日、大手携帯会社に対し料金プランの見直しを要請した。初回の拘束期間(2年間)が経過した後はいつでも無料で解約できるプランを設けるよう求めている。

消費者物価指数30品目入れ替え

身近なモノやサービスの価格の動きを示す「消費者物価指数」の調査対象を2016年8月に入れ替える見直し案を7月17日、総務省が発表した。少子高齢化や生活様式の変化に対応して、お子様ランチや筆入れなどが外れ、コンビニのセルフ式コーヒーや補聴器、電動アシスト自転車などが採用される見通しで、約30品目が入れ替わる。対象は同省が5年に1度見直しをしている。

東芝不適切会計第三者委員会報告書

不適切な会計処理に関する第三者委員会からの報告書提出を受け、東芝(東京都)は7月20日、概要を公表した。報告書は、2?00?8年4月~14年12月に経営トップの圧力の下で利益の水増しが組織的に繰り返されており、監査委員会に財務や経理に詳しい社外取締役がおらず、内部統制が機能していなかったと指摘。これを受け同社では21日、歴代3社長を含む社内取締役8人が辞任した。

ライターの残り火でやけど

ライターを衣類のポケットに入れた際に衣類が焼けた事故情報が2010年4月以降44件あり、22人がやけどを負い、うち1人が死亡していたと7月24日、消費者庁が発表した。大半が使い捨てライターによるもので、着火レバーから指を離した後も火が完全に消えない「残り火」状態で衣類のポケットに入れたためとみられる。残り火は10秒以上の点火で発生しやすく、同庁は使用後は完全に火が消えたか確認してほしいとしている。

くらしのことば

委員会設置会社

 企業運営の仕組みの一つ。取締役会の中に経営陣の監査チェックをする「監査委員会」、経営陣の報酬を決める「報酬委員会」、取締役の候補者を選ぶ「指名委員会」の3委員会を置き、取締役会の多数決に参加する。各委員会は3人以上、過半数は社外取締役でなければならない。経営監視が強化され、企業の透明性が高まることが期待される。取締役会とは別に社長、専務などの「執行役」を置く。日本では2003年に導入されたが、東京証券取引所1部上場企業でも導入しているのは3%のみ。東芝はいち早く移行していたが、不適切会計が明らかになり、企業統治の形を整えただけでは不正を防げないことが示された。

経済産業省は7月24日、社外取締役が会社のチェックに集中できるよう、主な役割を会社の業務や取締役に対する「監督」と明確にする会社法の新たな解釈指針を公表した。

 

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