ホーム >  協会事業 >  『消費者情報』Web版のご案内 >  Consumer's Eye >  473号(7月号)Consumer’s Eye(2016.5.1~2016.5.31)

473号(7月号)Consumer’s Eye(2016.5.1~2016.5.31)

無届け有料老人ホームに1.5万人入居

自治体に届け出ていない「無届け有料老人ホーム」に昨年度、約15,000人が入居していたことが分かった。部屋の広さや防火設備など国が定めた基準を満たさないが、安い利用料で低所得や身寄りのない高齢者を受け入れ、介護や食事などのサービスを提供し、特別養護老人ホームのような正規の施設に入れない人の受け皿になっている。無届けだと行政の指導・監督が行き届かず入居者が劣悪な環境に置かれたり、貧困ビジネスなどの温床になったりする恐れがある。

悪質な投資話の被害者 警察への相談鈍く

架空の未公開株取引や投資話などで、被害者の約6割が金銭を支払ってから1カ月以上経て警察に相談していたことが、5月6日警察庁の調査で分かった。2014年11月~15年10月の4026件の相談を調査分析したところ、業者に金銭を支払っていたのは669件で、警察に相談したのは被害後、「1カ月未満」が274件で最多だった。一方「6カ月以上」も260件あり、59%が相談するまで1カ月以上かかっていた。年代別では65歳以上が7割を超えた。

実質賃金5年半ぶりの高い伸び

厚生労働省が5月9日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、基本給や残業代、賞与などを合計した現金給与総額(1人当たり)は前年同月比1.4%増の278,501円で、2カ月連続の増加。物価の影響を加えた実質賃金も1.4%増と2カ月連続のプラスで、2010年9月以来、5年半ぶりの高い伸びとなった。実質賃金の増加は賃金の伸びが物価の伸びを上回ったことを意味する。

羽毛布団 産地偽装の疑い

欧州産と偽装した羽毛布団が市場に流通している疑いがあるとして、羽毛布団メーカーなどでつくる日本羽毛製品協同組合(東京)が加盟各社に適切な産地表示を求める警告文書を送っていたことが5月7日分かった。「市場に多く流通しているフランス産の半分以上は偽装」、原産地偽装は「景品表示法違反や詐欺罪が適用」と指摘。同組合は、同月9日、販売先や購入者が求めたら原産地証明書を速やかに提示する対応を加盟各社に促した。

国民生活センター 徳島県での試験業務

地方創生の一環として政府が徳島県への移転を検討している独立行政法人国民生活センターの試験業務が、5月9日同県鳴門市などで始まった。全国の自治体で消費者行政を担当する職員の研修や商品の安全性を確かめるテストなどを行う。8月末までに課題を洗い出し、移転を検討している消費者庁と合わせ、移転が可能か判断する。3月には消費者庁長官らが同県で試験的に執務をした。

偽造カードで14億円不正引き出し

全国17都府県のコンビニの現金自動預け払い機(ATM)約1400台で、5月15日、約2時間半の間に、偽装されたとみられるクレジットカードを使用し、総額約14億4000万円が不正に引き出された。南アフリカ銀行から流出したカード情報が使用されており、警察当局は大規模な国際犯罪組織が関与しているとみて、海外の捜査機関と連携して捜査を進める。同月31日には、愛知県警がATMから現金を引き出す「出し子」役とみられる容疑者2人を窃盗の疑いで逮捕。偽造カードの入手ルートについて解明を進めているが、被害総額は20億円以上に上るとみられる。事件による損失はカード発行主体である南アフリカの銀行がかぶる見通しだ。

リコール製品 重大事故100件

消費者庁は5月18日、事業者から報告があったリコール対象製品による重大事故が2015年度に100件あったと発表。うち92件は火災事故で死亡事故が1件あった。品目別ではノートパソコン用のバッテリーパック16件、電気ストーブ13件、石油給湯器と電子レンジ各7件など。同庁は「リコール対象製品を使い続けると危険」としてリコール情報サイトで確認するよう呼びかけている。

スズキ 燃費データ不正

自動車大手スズキは5月18日、国の規定と異なる不適切な方法で車の燃費試験データを測定していたと発表。テストコースが海に近く風などの影響を受けやすいため、国の方法では安定した測定が困難だったことを理由としている。国土交通省は5月末日までに追加報告を指示、同社会長らは同月31日、データ不正の対象は26車種と記者会見した。「正しく測っても燃費に大きな違いはない」と強調し、不正な測定をした車の販売を続ける方針。

携帯料金プランなど 消費者保護ルール強化

携帯電話やインターネットなどの契約について、改正電気通信事業法の施行に伴い、消費者保護を手厚くしたルールが5月21日から適用される。光回線やケーブルテレビのネット契約は「初期契約解除制度」が適用され、利用者は契約書面受領後8日の間は一方的に違約金なしで契約解除できる。また料金やサービスの内容が一覧で分かる契約書面の交付が義務化され、複数年契約を条件に割引する「2年縛り」などは更新時に利用者への事前通知が必須となった。

スマートフォンの相談9万件

スマートフォンのインターネット利用に絡む消費者相談数が2015年度に9,893件で過去最多となったことが『平成28年版消費者白書』で分かった。「有料サイトをクリックしただけで高額料金を請求する画面が表示された」などの相談が目立ち、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やオンラインゲームに関する相談も多かった。高齢者の相談件数増も目立つ。65歳以上の相談件数は5682件で、全年齢層に占める割合は11年度の0.4%から6.3%に増えた。

悪質商法 規制を強化

高齢者らを狙った悪質商法への対策を強化する改正特定商取引法と改正消費者契約法が5月25日の参院本会議で可決、成立した。改正特商法では不当勧誘などの罰則を大幅に引き上げたほか、業務停止命令を受けた業者が別法人で同じ業務を続けることを禁じる「業務禁止命令」を新設。改正消契法では高齢や判断力の低下した人が過剰な量の商品やサービスを契約した場合、取り消せる規定を設ける。

仮想通貨を規制

ビットコインなどインターネット上で使用される仮想通貨を規制する改正資金決済法が5月25日参院本会議で可決、成立した。改正法では、仮想通貨の取引所に登録制を導入するほか、口座開設時の本人確認や取引記録の保存を求める。また、利用者保護のため取引所には顧客の資産と自己資産を分けて管理し、外部監査も義務付け、金融庁が行政処分できるようにする。

特殊詐欺最悪5.7億円被害

大阪府警は5月31日、府内の会社経営者の80歳代女性が、証券会社や金融庁の職員を名乗る男らから約5億7000万円をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭ったと発表。警察庁によると、特殊詐欺の一人当たりの被害額として過去最高。女性は1月、証券会社の社員を名乗る男から、女性の名義を借りて金融商品の取引をしたと電話を受け、その後金融庁職員をかたる男から電話で「名義貸しは犯罪、資産を没収されないように管財人に預けて」と言われ20数回にわたり宅配便で送ったという。

求人倍率41年ぶり1.26

4月の有効求人倍率は前月比0.04ポイント増の1.34倍と5月31日、厚生労働省が発表。2カ月連続の上昇で1991年11月以来24年5カ月ぶりの高水準。雇用の状況は全体的に改善しているが、正社員より待遇が低めの非正社員の方が、求人数が伸びている。総務省が同日発表した4月の完全失業率は前月と同水準の3.2%、近畿は0.5ポイント悪化の4.0%だった。

特集で取り上げた以外の消費者関連法

〈第190回国会(平成28年1月4日~6月1日)で成立〉

 ●こども・子育て支援法の一部を改正する法律・・・・・・・3月31日公布

 ●成年後見制度の利用の促進に関する法律・・・・・・・・・4月15日公布

 ●サイバーセキュリティ基本法及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律・・・・・・・4月22日公布

 ●宅地建物取引業法の一部を改正する法律・・・・・・・・・6月3日公布

 ●確定拠出年金法等の一部を改正する法律・・・・・・・・・6月3日公布

 ●特定非営利活動促進法の一部を改正する法律・・・・・・・6月7日公布

 ●民法の一部を改正する法律・・・・・・・6月7日公布

 

Copyright(c) 2013 The Society for the consumers of Kansai All Rights Reserved.